家電の寿命は10年？買い替えサインと電気代節約術を徹底解説！

みなさんのご家庭にある家電、いつから使っているか覚えていますか？

「そういえばこの冷蔵庫、引っ越した時からずっとあるな…」なんて、長年使い続けている家電が一つや二つ、思い当たる方も多いのではないでしょうか。

実は、長年使っている家電には、目に見えない危険やコストの増加が潜んでいる可能性があります。

特に10年以上使っている電化製品は、省エネ性能の低下による電気代の上昇だけでなく、思わぬ事故につながるリスクも高まっているのです。

この記事では、家電の適切な買い替え時期を見極めるためのポイントや、買い替えか修理かの判断基準、そして不要になった家電の処分方法まで、詳しく解説していきます。

古い家電を使い続けるべきか悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。電気代の節約にもつながる情報が満載です！

10年以上使った家電に潜むリスクとは？

家電製品は私たちの生活を豊かにしてくれますが、長く使い続けることで様々なリスクが生じます。特に設計上の標準使用期間である7〜10年を超えた家電は注意が必要です。

具体的にどのようなリスクがあるのか見ていきましょう。

安全性のリスク｜火災や漏電の危険性

長期間使用した家電で最も怖いのが、火災や漏電といった事故のリスクです。

電源コードや内部の部品は、時間とともに劣化していきます。コードの被覆が剥がれたり、ひび割れが起きたりすると、そこから漏電し、最悪の場合は発火につながる恐れがあります。

実際に、消費者庁の統計でも家庭内火災の原因として古い家電からの出火が報告されています。

特に以下のようなサインが見られたら、すぐに使用を中止し、点検や買い替えを検討してください。

• 使用中に焦げ臭いにおいがする
• 本体が異常に熱くなる
• 電源を入れるとブレーカーが落ちる
• 電源コードが傷んでいたり、熱を持っていたりする

参考：消費者庁「電気器具類を原因とする住宅火災の実態調査の結果」

経済的なリスク｜古い家電が電気代を高くする

「まだ使えるから」と古い家電を使い続けることが、かえって家計を圧迫しているケースも少なくありません。

家電の省エネ技術は年々進化しており、10年以上前の製品と最新モデルとでは、消費電力に大きな差があります。

例えば、10年前の冷蔵庫を最新の省エネモデルに買い替えた場合、年間で約5,000円から15,000円もの電気代が節約できる可能性があります。

また、エアコンも同様で、古いモデルは最新のものに比べて30%以上も多く電力を消費することがあります。24時間365日稼働している冷蔵庫や、夏冬に活躍するエアコンは、買い替えるだけで大幅な光熱費削減が期待できるのです。

参考：ジョーシン　https://joshinweb.jp/kaden/frid_es.html

【家電別】寿命の目安と危険な買い替えサイン

ここでは、主要な家電の平均的な寿命と、買い替えを検討すべき具体的なサインをリストアップしました。ご自宅の家電をチェックしてみましょう。

冷蔵庫（寿命の目安：10〜15年）

• 「ブーン」という運転音が異常に大きくなった
• なかなか冷えなくなった、または冷えすぎる
• 扉のパッキンがひび割れている、閉まりが悪い
• 霜取りをしても、すぐに大量の霜がつく

洗濯機（寿命の目安：7〜10年）

• 脱水時にガタガタと激しく振動したり、異音がしたりする
• 洗濯槽の掃除をしてもカビ臭さや汚れが取れない
• 給水や排水がスムーズにいかない
• 操作パネルの反応が悪い、エラーが頻繁に出る

エアコン（寿命の目安：10〜13年）

• 冷房・暖房の効きが悪くなった
• 運転を開始するとカビ臭い・酸っぱいような異臭がする
• 室内機から水漏れがする
• 室外機から異音が聞こえる

テレビ（寿命の目安：8〜10年）

• 画面が以前より暗く感じる
• 映像に線が入ったり、色ムラが出たりする
• 電源を入れてから映るまでに時間がかかる
• 音声は聞こえるのに映像が映らないことがある

電子レンジ（寿命の目安：8〜10年）

• 食品の温まり方にムラがある、温まりにくい
• 加熱中に異音がしたり、火花が見えたりする
• ターンテーブルがスムーズに回らない
• ドアの開閉がしにくくなった

買い替え？それとも修理？賢い判断基準

家電に不具合が出たとき、買い替えるべきか修理して使い続けるべきか、悩む方も多いでしょう。ここでは、その判断基準となる3つのポイントをご紹介します。

修理費用で判断する「1/3ルール」

一つの目安として「1/3ルール」を覚えておきましょう。

これは、修理にかかる費用が、同じレベルの新品を購入する価格の1/3を超える場合は、買い替えを検討した方が経済的だという考え方です。

例えば、15万円の冷蔵庫を修理するのに6万円かかると言われたら、新しい製品の購入を検討するのがおすすめです。

ランニングコストの差を比較する

修理して使い続けた場合の電気代と、新品に買い替えた場合の電気代の差額も重要な判断材料です。

前述の通り、古い家電は消費電力が大きいため、修理費が安く済んだとしても、長期的に見ると電気代で損をしてしまう可能性があります。

数年間の電気代の差額を計算すると、新品の購入費用を上回ることもあるため、省エネ性能も考慮して総合的に判断しましょう。

部品の保有期間も忘れずにチェック

家電メーカーは、修理用の部品を永久に保管しているわけではありません。

部品の保有期間は製品の製造終了後から約6〜8年が一般的です。10年以上前の家電の場合、すでにメーカーに部品がなく、修理したくてもできないというケースが少なくありません。

修理を依頼する前に、メーカーの公式サイトなどで部品の保有期間を確認しておくとスムーズです。

不要になった家電の正しい処分方法

新しい家電を購入したら、古い家電を正しく処分する必要があります。主な処分方法を2つご紹介します。

家電リサイクル法対象の4品目

「テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコン」の4品目は、家電リサイクル法に基づき、適切にリサイクルすることが義務付けられています。

主な処分方法は以下の通りです。

• 新しい製品を購入する販売店に引き取りを依頼する
  買い替えと同時に引き取ってもらえるので最も手軽です。
• 処分したい家電を購入した販売店に依頼する
  買い替えはしないが処分だけしたい場合に利用できます。
• 自治体が指定する引取場所へ自分で持ち込む
  リサイクル料金のみで処分できますが、運搬の手間がかかります。

まだ使える家電は売却も選択肢に

比較的新しいモデルや、まだ問題なく使える家電であれば、リサイクルショップやフリマアプリで売却するという方法もあります。

特に製造から5年以内の人気メーカーの製品は、高値で買い取ってもらえる可能性があります。

処分費用がかかるどころか、新しい家電の購入資金の足しになるかもしれません。一度査定を依頼してみるのも良いでしょう。

まとめ

今回は、10年以上使用した家電の買い替えについて解説しました。

長年連れ添った家電には愛着があるかもしれませんが、安全性や経済性を考えると、どこかのタイミングで見直しが必要です。

この記事で紹介した買い替えサインや判断基準を参考に、ご自宅の家電を一度総点検してみてはいかがでしょうか。

適切なタイミングで買い替えを行うことで、日々の暮らしをより安全で快適、そして経済的なものにしていきましょう。

参考：経済産業省　省エネ性能カタログ2024年度版