約8億人以上が飢餓状態。深刻化する食糧不足について、私たちが知っておくべきこと
日本は食べ物が豊富で、食事に困ることは少ないと思われがちです。
しかし、もし、気候変動、人口増加、そしてパンデミックなどの世界的な問題により、海外からの食糧供給が途絶えるような状況になればどうなるのでしょう?
私たちが知っておくべきことは、もしそうなった時、どの程度の食糧が日本で賄えるのかということです。
今回は、どの程度人口が増加しているのか、食糧は減ってきているのか?などもふまえ、とても大事な食糧問題についてご紹介していきましょう!
日本の食糧自給率は38%!先進国の中でもかなり低い。これに危機感をもつべき理由
まず初めに、日本ではなぜ食品の60%を輸入にたよらなければならないのでしょうか?
それは、日本の食糧生産は地域によって格差があることもひとつです。主要な農産物の生産地域は限られていて、地方部では食糧の供給が不足しがちです。
都市部や人口密集地域では、農地不足や労働力不足も課題となっています。
実際に、農家数の推移を表で見てみましょう。
参考:国土交通省ページ
農家の数は減り生産地域も限られている中、国内に出ている食料品のおよそ60%は輸入にたよっているということになりますよね。また、主な輸入食糧は穀物や畜産物が挙げられます。
主食を海外にたよるということは、今後日本に優先的に食糧品が届かなくなった場合、日本人の約60%は食品を手にいれることが難しくなることを意味します。
日本の食糧自給率を上げることは、私たちの生活の基盤を守ることに直結するのです。
食糧危機というけれど実感が持てないし、海外の輸入がストップする可能性ってどれくらいあるの?
日本の人口は減少傾向にあるためピンとこないのですが、世界的には人口が増加しています。国際連合のデータによれば、2050年までに世界人口は90億人を超えると予測されています。
実は1987年では50億人しかいなかった世界人口ですが、その後増え続け、約倍の人数に膨れ上がるという計算になっているのです。
参考:NECサイト内データ
この地球上で生み出される資源は有限です。その中で人口がどんどん増え続ければ、資源がつきることは目に見えて明らかですよね。
また、要因は他にも複数あります。
気候変動による影響
気候変動は農業に大きな影響を及ぼしています。過去数十年間に温暖化が進み、異常気象が頻発しているため、農作物の生育や収穫が不安定になり、食糧生産に影響を与えています。
水資源の枯渇
水は農業にとって不可欠な要素ですが、過剰な取水や水質汚染により水資源が減少しています。
生物多様性の減少
農地のモノカルチャー化や農薬の使用により、生態系が破壊され農作物の病害や害虫の発生が増加しています。
今、私たちにできること
日本は、グローバルな食糧危機にたいして様々な支援を行っています。しかしながら、自国の受給率の低さの課題は非常に深刻です。
そのような中でも、農業機械化や農薬の適切な利用、環境に配慮した栽培方法などがひろまれば、人口増加や自然環境悪化の中でも食糧の生産が可能となるでしょう。
日本企業の多くが、このような自然環境や食糧危機に対して、自社の知識やノウハウで支援を行ったり、商品開発を行っています。
では、私たちができることはあるのでしょうか。
小さなことですが、食糧ロスや廃棄物の削減は食糧不足の解決につながります。食品の適切な保存や販売、食べ残しの削減に取り組むことは、自宅でひとりひとりができる大切なことです。
また、地域産品の活用や農産物の直売所の利用も、地域経済や食糧安全保障に貢献します。
お子様への食育なども未来への一歩として重要ですよね。
まとめ
今回は、食糧不足について取り上げてみました。
身近な問題でなければあまりピンとこない内容ですが、身近になった時点で時すでに遅し・・・。
世界の状況を見ることは、未来の自分の生活をイメージすることにつながります。
この先も、今の当たり前の生活が当たり前に続けられるように、ちょっとした「今できること」を取り組むところから始めていきましょう。