HOME > SDGs > 日本のカーボンニュートラル本格始動は2025年大阪・関西万博が皮切りに!
日本のカーボンニュートラル本格始動は2025年大阪・関西万博が皮切りに!

日本のカーボンニュートラル本格始動は2025年大阪・関西万博が皮切りに!

2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」ですが、どの程度進んでいるかをご存知ですか?

日本では、ゴールに対するロードマップや進捗を、あまりニュースでは取り上げていないですよね。

海外では現在の達成状況をメディアが取り上げるなど、国民全体も意識をもって取り組んでいます。

そんな日本がカーボンニュートラルに積極的に行動を起こすタイミングとなりうるのが、「大阪・関西万博」です。

大阪万博が開催される2025年は、カーボンニュートラル推進の新たなスタートラインとなる重要な年となるでしょう。

どういう形で進んでいくのか、万博でどう紹介されるのか気になりますよね。

今回は、カーボンニュートラルと大阪万博についてご紹介していきたいと思います。

いよいよ、私たちの生活や地球について、個人個人が真剣に考える時代がきています。

地球の限界。大気中の二酸化炭素濃度450ppmで限界値が、現在はすでに400ppm超え

大阪万博のテーマは「人の力で、未来をデザインする」です。

これは、人間が科学技術を駆使して未来をデザインし、持続可能な社会を実現するという意思のあらわれです。

その中心議題は、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を抑制し、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標にあります。

この目標をもとに、世界中がひとつになって取り組みをおこない、万博でさまざまな技術や考えを披露することになるのです。

では、地球環境は現在、どの程度まで限界にきているのでしょうか。

世界では今「プラネタリーバウンダリー」という概念が浸透しています。

これは9つの項目で地球の健康状態を把握するためのもので、日本語では「地球の限界」と訳されます。

人間が地球で生存していくために、超えてはならない地球環境の境界(=バウンダリー)という意味になっているのです。

20年前と比べ、なんとなく地球環境が悪くなってきた・・・。というように、感覚単位ではあいまいですよね。「プラネタリーバウンダリー」では、それを数値で具体的にどの程度悪くなっているかを見ることができるのです。

その中の一つ、大気中の二酸化炭素濃度ですが、すでに限界値に近づいています。

これは、減る傾向はなく、今も増え続けています。

また、生物の絶滅スピードも、かつてないほど進んでいます。

かつては年間およそ100万種に1種の割合程度だったものが、今はおよそ100倍から1,000倍のスピードで絶滅が進んでいます。

このような状態は、世界が一丸となって目標をたて、早急に手をうっていかなければならない緊急事態です。その課題をテーマに、世界の最先端技術が集結するイベントが、目の前に迫る「大阪万博」となっているのです。

カーボンニュートラル実現をパビリオンで表現。ガス協会のコンセプト

では、カーボンニュートラルのひとつとして発表された万博の出展物、一般社団法人日本ガス協会のパビリオン「ガスパビリオン おばけワンダーランド」についてご紹介してみましょう。

天然ガスへと原料を転換してきたガス業界がかかげたコンセプトです。

建物のデザインは、鏡面の膜におおわれているため、風景が映り込むことで、天候や時間帯、見る位置によってさまざまに変化する(化ける)ことが見所です。

建物自体も3Rに取り組み、万博終了後も「化ける」予定とのこと。

大人は、建物がどのようにリサイクルされ、材料を削減し、再利用しながら作られたのかを見ることができ、子供たちは「化ける」=「おばけ」という目線で楽しむことができます。

このように、大阪・関西万博では実際に企業の取り組みやパビリオンを目の前でみることができるのです。これはとても楽しみですよね。

大阪万博で紹介される未来エネルギーとそのパワー

カーボンニュートラル実現のためには、化石燃料にかわる新たなエネルギーが必要となります。

そこで2025年の大阪・関西万博では、新しいエネルギー源「水素」が脚光をあびるだろうと思われます。

では、エネルギーについてもご紹介していきましょう。

万博では、水素をエネルギー源として動く全く新しい乗り物が登場する予定です。

液化水素運搬船や水素船、水素エネルギーで走るバスなど、もしかしたら今後、乗り物の主軸となる未来の車たちと出会うかもしれません。

水素は、燃料電池で電気を生み出せるだけでなく、燃やせば発電ができ、CO2や窒素酸化物などの有害物質も排出しません。

CO2を出さないエネルギーなのです。

大阪ガスでは、水素をCO2と反応させて、都市ガスの主成分となる合成メタンをつくる技術を展示する予定です。

実際に、水素が私たちの生活に身近になる可能性があり、それを万博でみることができるのです。

また、生ゴミを発酵させてできたCO2をエネルギーとして利用する「バイオメタネーション」は、会場の給湯や調理などに利用されるようです。

大阪・関西万博が皮切りに新しいエネルギー「水素」を知ることができるでしょう。

ぜひとも体感してみたいものですね。

まとめ

大阪・関西万博は、カーボンニュートラルを大きく後押ししてくれるでしょう。

私たちは、この万博を通じて、持続可能な未来をデザインするための新たな知識と視点を得ることができます。

私たちの生活の中に、当たり前のようにカーボンニュートラルが取り込まれ、生活の一部となっていくでしょう。

そして、個人個人が地球環境を意識して、2050年までに目標を達成するための行動の変革を求められることになるでしょう。

それは、地球、国、利害関係を超えて、私たちがこの地球上の生物として暮らしていくために必要な意識・行動改革になるのです。

\ おすすめリサイクルSHOP /