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「エシカル消費」ってなに?

人や地球にやさしいお買い物の仕方を、親子で楽しく学んでみませんか?
このページでは、エシカル消費の基礎をわかりやすく紹介し、今日から取り組める行動をご紹介します。
親子でキッチンに立つイメージ

エシカル消費ってなに?

「エシカル」とは英語で「倫理的な」という意味。 つまり「エシカル消費」とは、人や社会、地球環境に配慮した消費行動のことです。

たとえば…

  • 環境にやさしいリサイクル製品を選ぶ
  • フェアトレードのチョコレートを買う
  • 地元でとれた野菜を食べる

といった日常のちょっとした選択も、すべてエシカル消費につながります。

なぜ大切?

地球温暖化や環境問題、世界の貧困や労働問題は、遠い国の出来事のように思えますが、実は私たちの買い物の積み重ねが大きな影響を与えています。

危機感を持とう!日本全体の平均気温の変化

グラフは、年間平均気温の「偏差」を示したものです。
偏差とは、1991年~2020年の平均値を基準にし、その値との差を表しています。

  • 黒い線:各年の平均気温の偏差
  • 青い線:5年間の平均による変化
  • 赤い線:全体的な長期の傾向

グラフを見ると、年ごとに気温は上下していますが、全体的な流れとしては少しずつ上昇していることが分かります。つまり、日本の気温は長期的に見ると確実に高まりつつあるのです。

日本の年平均気温偏差

参考サイト&画像引用:国土交通気象庁

温暖化で起こっている世界の問題

しろくまの家が減り
食べ物がなくなっていく

シロクマのイラスト

突然の「ゲリラ豪雨」で
びしょ濡れ

お土砂降りのイラスト

暑さで植物が枯れ
沙漠が増え続ける

砂漠のイラスト

エシカル消費の4つの柱

エシカル消費といっても、何から始めればいいのか分かりにくいですよね。
でも実は、エシカル消費は大きく4つに分けて考えると、とても理解しやすくなります。この4つを意識して買い物や行動を選ぶだけで、毎日の生活が地球や社会の未来を守る力になります。

ここからは、それぞれについて、お子さまでもわかりやすい形で具体的にご紹介していきましょう。

環境に配慮した消費

環境に配慮した消費

レジ袋を減らしたり、リサイクル製品を選ぶことは、資源を大切に使うことにつながります。「エコマーク」「リサイクルマーク」などのラベルを探してみると、環境にやさしい商品を見分けられます。

人や社会にやさしい消費

人や社会にやさしい消費

私たちが食べるチョコレートやコーヒーの裏側では、児童労働や不当な低賃金で働く人たちがいます。「フェアトレードマーク」がついた商品を選ぶことは、そうした人々を守り、笑顔を届ける選択です。

地球を応援する消費

地球を応援する消費

スーパーや直売所で地元の野菜を買うことは、環境への負担を減らすだけでなく、生産者を応援することにもつながります。「地産地消」は、地域の活力を守り、食卓をもっと豊かにしてくれる考え方です。

アニマルウェルフェアを学ぶ

アニマルウェルフェアを学ぶ

「アニマルウェルフェア」とは、家畜が生まれてから死ぬまで、ストレスや苦痛をできるだけ少なくし、健康で快適に過ごせるように配慮しようという考え方です。狭いケージに閉じ込めるのではなく、平飼いや放牧で育てることなどが挙げられます。

自宅の台所からできる環境に配慮した消費

自宅でできる消費の工夫といえば、冷蔵庫の「見える化」でしょう。
食品のロスを減らすことが家庭でできる最も簡単なエシカル消費です。まずはこの2つから実践してみませんか?

野菜の皮、さまざまな野菜

野菜の皮や茎も使ってみる

野菜や食材の値段も上がってきてますよね。今まで捨てていた茎や皮も食材として使うと栄養満点、ボリューム満点です。

野菜を入れる袋

鮮度を長持ちさせる工夫

野菜はいつの間にか冷蔵庫で古くなっていた・・・。これを防ぐには保存方法の見直しです。新聞や100円均一で売っている紙袋、鮮度保存袋を活用すると良いでしょう。

家族で楽しめる、毎日の暮らしを変えるエコ&節約術ガイドはこちら

エシカル消費にもつながる3Rとは?

3Rとは、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つの行動の英語の頭文字をとった言葉です。
この考え方で生活すると、自然と地球を守る行動に変わります。

地球や誰かのために消費する考え方って素敵ですよね。3Rについて詳しくはこちらをご覧ください。

さまざまなエシカル

エシカルファッションを楽しむ人

エシカルファッションを考える

大量生産・大量消費・大量廃棄にふりまわされずに、自分の「好き」を楽しめるおしゃれとは

野菜を入れる袋

エシカル投資で企業を応援

「ESG投資」とも呼ばれ、投資先(企業)を選ぶ際に、従来の財務情報(売上や利益)だけでなく取り組みに焦点をあてることです。

動物実験を行う人

クルエルティフリー 動物実験を考える

自分の使うアイテム。安全のために動物実験を繰り返している可能性があることを知り、なるべくクルエルティフリー製品を選ぶ。

プラスティックゴミが浮遊する

脱プラスチックで健康と環境を守ろう

マイバッグ、マイボトル、マイ箸の携帯。ペットボトル飲料の購入を減らしたりすることも効果的です。

環境ラベル一覧

MSC認証/ASC認証
持続可能な漁業/養殖業で獲られた水産物(海の環境への配慮)

MSC認証/ASC認証ラベル

FSC認証
適切に管理された森林からの木材製品(森林環境への配慮)

FSC認証のマーク

オーガニック認証
化学肥料・農薬の使用を減らし、土壌環境を守る農業への配慮。

オーガニック認証のマーク

私たちが選べる身近な環境ラベルを知ろう!

飲食料品、化粧品、家庭用品などの容器包装Version1.16マーク

エコマーク
日本の家庭ごみの約4割を占めるプラスチック製容器包装の海洋汚染対策として、資源循環戦略に基づき、詰め替え容器や再生/バイオマスプラスチック素材の使用を促進する基準を設けています。

古紙パルプ配合率を示す自主的なマーク

古紙パルプ配合率を示す自主的なマークです。古紙パルプ配合率100%再生紙を使用しているため新しい木材の不使用ということです。ごみ減量化推進国民会議(現3R・資源循環推進フォーラム)で定められたものです。

タイプⅢ環境ラベル

製品の環境影響をLCAで定量評価し、詳細な環境データをネットで確認できるというマークです。その製品が「原料調達」から「製造」「使用」「廃棄」に至るまで、ライフサイクル全体でどれくらいの環境負荷を与えているか(二酸化炭素排出量、エネルギー消費量、水消費量など)が見られます。

画像引用サイト:公益財団法人 日本環境協会 エコマーク事務局
環境ラベルデーターベース

フェアトレードマークとは?

コーヒー、チョコレート、バナナ… いつものお買い物で、こんな丸いマークを見かけたことはありませんか?
これは国際フェアトレード認証ラベル(フェアトレードマーク)といって、私たちが商品を選ぶときの、とても大切な目印になります。このマークがついた商品を選ぶことが、遠い国の誰かの笑顔につながるかもしれません。一体どういう意味なのでしょうか?

フェアトレードマーク

画像引用:fairtrade.net

フェアトレードマークは、その商品が「フェアトレード(公正な貿易)」の基準を守って作られたことを証明するマークです。フェアトレードとは、開発途上国の小規模な農家さんや労働者が、不利な立場で買い叩かれることなく、正当な価格で製品を取引できるようにするための仕組みです。

このマークが付いている商品は、生産から私たちの手に届くまでの全ての過程で、国際フェアトレード基準が守られていることを示しています。

フェアトレードでいろいろな人が助かる

フェアトレードマークを選ぶことで、どんな人にどんな良いことが起こるのでしょう。
絵本動画でみてみましょう。

親子でチャレンジ!エシカル消費クイズ

親子で楽しくエシカル消費を題材にクイズをしてみましょう!

牛乳パックはリサイクルすると何に生まれ変わるでしょう?
A. ティッシュペーパー B. トイレットペーパー C. ノート
A、B、Cのすべて。その中でも代表的なのが「B. トイレットペーパー」です。

「1リットルの牛乳パック約6本で、トイレットペーパーが1ロール作れる」とよく言われるように、牛乳パックリサイクルの最も身近な例として知られています。

フェアトレードマークのチョコを買うと、誰の生活を助けることができる?
A. 農園で働く子どもたち B. 生産者の家族 C. チョコを売っているお店
B. 生産者の家族
「フードマイレージ」が低い食べ物はどれ?
A. 日本で採れた旬の野菜 B. 遠い国から輸入された果物 C. どこの国かわからない食べ物
A. 日本で採れた旬の野菜

フードマイレージとは、食べ物が作られた場所から、私たちの食卓に届くまでの距離のことです。この距離が長いほど、トラックや船、飛行機などをたくさん動かす必要があり、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO₂)が多く排出されます。

まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のことを何と呼ぶでしょうか?
A. フードロス B. オーガニック C. エコライフ
A. フードロス
私たちが電気を大切にすることは、未来にどんな良いことがありますか?
A. 水道の水がおいしくなる B. TVがもっと面白くなる C. 地球温暖化を防げる
C. 地球温暖化を防げる

日本の電気の多くは、石炭や石油、天然ガスといった「化石燃料」を燃やして作られています。この化石燃料を燃やすとき、地球の気温を上昇させてしまう「温室効果ガス(主に二酸化炭素CO₂)がたくさん発生し、地球温暖化を進めてしまうのです。